私と彼と彼とmusic
「こんな時間に女の子一人で危ないよ?
お母さんは?」
そう聞くと少女はまたぼろぼろと涙をながし始めた。
「泣くなって!ごめんごめん!」
俺が頭を撫でると
またびくっとして、震えている。
「大丈夫。大丈夫だから。」
俺が頭をなで続けると、少女はびくびくしながら
俺を涙目で見つめてくる。
―― 反則だろ……
抱きしめてやりたい衝動に駆られるが、我慢する。
少女はまだ中学生くらい。
こんな子を抱きしめてたりしたら通報される。
もはや犯罪だ。
くそ、母性本能をくすぐられる!!
耐えろ、俺の理性……!!
俺が必死の戦いを続けていると
少女は小さなバッグからメモ帳とペンを取り出した。