黒猫にkiss
暗くなった空
夜風にあたって頭を冷やそうと公園へむかっていた時
男3人、女3人が通りかかった
耳障りな騒ぎ声。
いつもなら無視して通る
声をかけられたり、ちょっかいを出されなければ何もしない主義だったのに。
わざと彼らの近くを歩いてぶつかった
「いってぇ、何てめぇ、ぶつかってきてんだよ!」
いつもはぶつかられているけど
今日はぶつけにいった
被害者と加害者の表裏一体交換。
その怒鳴り声で
私のもう一つの人格が目覚める
「聞いてんのかよ!?」
男はイライラした様子で私の肩に手をかけた
「あ゙?」
自分でも驚く低い声
あれ?私ってどんな声だっけ
いや、私って?
……目の前のコイツは誰だっけ?