バケバケ2

1.水晶





1.水晶




「なんだこれ?」


ハイネは差し出された透明な玉を手に取り、くるくると回しながら眺めている。


ハイネの向かいに座っていた男が心配そうにその様子を見ていた。


「有名な占い師が使っていたらしい水晶玉ですよ。…扱いには注意してくださいよ?」


「わかってるよ。」


ハイネは水晶玉をテーブルの上の箱に戻した。


「覗き込んだ者と運命を共にする人を映し出すと言われているんですよ。」


「へー。こんなガラス玉がか?胡散臭っ!」


「そんなことないですよ、あの恋占いで有名な占い師が使っていたんですよ?」


「興味ねーよ。俺占いに興味ないし。」


「あなたが興味なくても客は興味あるかもしれないでしょう?買い取ってくださいよー。」
















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