追憶の詩 -浮世抄華-
「あっははは!やっぱり、ぶつけた」
沖田さんはお腹を抱えて、爆笑している。
言い返そうにも、余りの痛さに言葉が出ない。
私は額を押さえたまま、爆笑している沖田さんを睨みつけた。
「そんなに痛いの?見せてごらん」
そう言って、沖田さんは私の手を退け、額に触れた。
「…っ」
「少し腫れてるね。おいで、冷やしに行くよ」
「えっ…、ちょっと沖田さん!?」
私は彼に手を引かれ、半ば強制的に井戸に連れて行かれた。