追憶の詩 -浮世抄華-


沖田さんは来る途中に取って来た手拭いを水で濡らし、私に手渡して来た。




私はそれを受け取ると、額の少し腫れている部分に当てる。




「ちゃんと冷やさないとね。一応、君も女の子なんだし」




「すみません、沖田さん」




一応って所に引っかかったけど、私を女として気遣ってくれたのは嬉しかった。






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