光へ

変化

 やっと日曜日になり
兼と会う日がきた。

半端ない緊張。
毎日メールしている相手でも会った事のない人。

待ち合わせ時間が
あっという間にきてしまった。


兼は時間に遅れる事なく登場した。

車は健一くんの車に似ている。

抵抗なしに急いで乗り込んだ。

なるべくなら誰にも見付かりたくなかったから。



兼一:『うわぁ〜緊張するね!』


理恵:『うん。』

優しい顔立ちにガッチリめの体格。
写メより、いい感じだった。


兼一:『あら?会って嫌われちゃったかなぁ。』


理恵:『ううん!違うよ〜
逆に、その言葉返す。』

なおさら好きになったと言われた。
!!!
(こんな私のドコがいいんだか。)


2人の会話は止まる事なく続いた。
まずカラオケに行き
ゲーセンでプリクラを撮り
ドライブをした。


最後に夜景を見に展望台へ。



兼一:『俺さぁ週に1回、会いに来るよ!』

理恵:『私なんかに、そこまでしなくても』


兼一:『“なんか“とか言うなや!俺が決めた事だ!いいべ?』


理恵:『う…うん。』

これを機会にメル彼でなく
本当の彼氏になった。

すごく楽しくて、充実した1日。

何故だか自分が逆にはまっていくような気がした。





   〜翌日〜
 靴やカバンへのイタズラはなくなっていた。
助けてくれた皆のオカゲだ!

まず沙羅の元へ行った。
すると杏がこっちへ来る…



杏:『うちらガキ臭いよね!ごめん…。
本当バカらしい!』

驚いた。


杏:『あいつら謝ってこないと思うけど、許してやって!
もう何も無いから。保証する。』

色々ヒドイ事されたけど、許す事にした。

私がバカなのか…
杏達がバカなのか…。

もう忘れる事にした。

蓮音達にされた事
無かった事にしようと決めた。

ある意味、同情なのかもしれない。
とりあえず杏とは和解できた。


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