はらり、ひとひら。
「かはっ…」
背後から、鉄を叩き込まれたような感覚だった。勝手に宙へと自分が浮く。
柔らかい土へと思い切り叩きつけられ、気の遠くなるような痛みが私を襲う。ああ、意識が遠い。一体今何が起きたの。
「アンズっ、大丈夫か!!?」
ゴンの声まで遠かった。脳みそがゆすられている気がした。
「しっかりしろ杏子。…貴様」
『喰う、喰わせロ、お前ら、皆、喰ウ─大嫌い』
ふうふうと、苦しげな息の間で単語のみの言葉。ただならない妖気。重苦しくて悲しい気配。
もしかして、これが邪鬼。
『喰わせろ!!』