はらり、ひとひら。
紅色に視界を奪われる。
「お前には教えなければ
ならないことが沢山あるようだ」
「そうなの?」
左肩から右肩へ移動したり
尻尾をふわふわ揺らしたりして、
師匠はなんだか楽しそうだ。
「妖のこと、霊力のこと、血のこと─ほかにもまだまだある」
「うん、いっぱい教えてね。
師匠のことも、教えてね」
私、巫女になるよ。
もしかしたら、途中で命を落としてしまうかもれないけど。…それより気がかりなのは、私の周りの人のこと。
友達やお母さん、海斗が私と同じような目に遭うと考えたら、ぞっとした。
「師匠。もし、もしもだけど、途中で誰かを巻き込んだりするようなことがあったらその時は、私のことはいいから家族とか友達を守ってあげてね」
師匠の動きがピタリと止まった。
そして、柔らかい尻尾で頬を
はたかれた。
「イタっ」