甘い満月~Sweet Full Moon~
芯くんは笑ってそう言うけど、有紀ちゃんって子は、きっと芯くんへの気持ちが

大きすぎて、どうしていいのか分からないんだと思う。

私も理解できないけど、本人もきっと自分の行動に理解なんてしてないよ。

「やっぱここか!」

翼が紙袋を手に持ち私達の席についた。

姉ちゃんいつもここ来るとこの喫茶店選ぶよねと言い、袋から小さな箱を

取り出した。

「結局何にしたの?」

小さな箱は綺麗にラッピングが施されていた。

「オルゴール!」

「へ~なんで?」

意外だった。もっと、アクセとか選ぶと思ってたから。

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