もっと大切にする~再会のキスは突然に~
会場に入ると立食スタイルのイタリアンが豪華に盛り付けられ並んでいる。
もうほとんどの参加者が揃っているのか、会場ではいたるところで会話に花が咲いていて隣のゆきちゃんの声も聞き取りづらく、さながらライブ会場のようだった。
乾杯のためのグラスを受け取ると、それを見計らったかのように院長の挨拶が始まる。
いつもはお堅い表情の院長も、今日ばかりはご機嫌なのか3分ほどで挨拶も終わってしまった。
「え~では着任された先生方の挨拶と自己紹介でも軽くしていただきましょうか。」
進行役の総務課部長に手まねきされながら、河合クンが壇上に姿を現す。
いつもはOP着の上に白衣を羽織ることが多い医師達のスーツ姿を見ることはあまりなく、仕立てのよい細身のスーツを身にまとった彼は学生時代とは全く違う大人の色気を漂わせていた。