もっと大切にする~再会のキスは突然に~

さっとおしろいをはたき、グロスを塗っただけで化粧室から出ると、通路の壁に寄りかかる河合クンと目が合う。

「葵。」

その声で、ポケットから出した手でチョイチョイっと手招きされると、吸い寄せられたように近づいてしまう。

「なかなか話できないもんだな。おまえやっぱり幹事みたいに仕切っちゃってるし。1次会でも次から次へと違う男と話してるし。」

「ちがっ、あれは私の隣にいたゆきちゃん狙いでだし、幹事するのはいつものことだし。
それより、私より河合クンのほうがみんなに囲まれてたじゃん。」


見てたんだ、私のこと。

しらずに私も河合クンを見ていたことを告白してしまったことに気付き、気まずくて視線を逸らす。

そんな私の頬にそっと手を添えると再び視線が合うように促す。

「綺麗になったよ、葵。最初、誰かわからなかったくらい。会った途端触れたくなったよ、俺。」
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