もっと大切にする~再会のキスは突然に~
「いったい何なの、お前。」
「それはこっちの台詞。そっちこそこんなとこへ来てどうしたの?」
「何って、葵に会いに。」
イライラは全然収まらない。
こうやって取り乱して喚き散らしたりしたくないのに、いつものペースがこの人相手だと途端に乱れる。
「だからっ、何のために私に会いにきたわけ?……暇になって?先週シタのにまた溜まってきたから?おあいにく様ですけど、私のほうは間に合ってますから。」
「…それってどういう意味?」
私を射抜くような視線と、怒りを含んだように響く低音に言い過ぎたことを気付かされるけど、流れる涙を止められないように、私の口をつく酷い言葉達は私の中に留まってはくれない。