もっと大切にする~再会のキスは突然に~
「この病院に私がいて、都合がいいって思った?性欲処理機にちょうどいいって、簡単だって思った?ご飯おごればすぐにヤらせてくれる女だって思ってるんでしょ。」
「じゃなくて。間に合ってるって?」
「はぁ?じゃなくてって何よ?間に合ってるってのはそのまんまの意味よ。河合クンに相手してもらわなくてもいい。」
酷い言葉を投げつけたと同時に河合クンの腕の中に抱きとめられてしまう。
「ちょっと、ヤメてよ。触らないで。」
麗奈さんに触れたその腕でわたしを抱き寄せないで。麗奈さんがいたその胸の中に私を招き入れないで。
久しぶりの河合クンの匂いに、麗奈さんの匂いが混じっていないことに安堵しながらも、自分のものではないその場所に切なくて涙がでそうになる。