私の恋愛説明書







俺もそう思うよ。

あの言葉を思い出し、さらに涙を堪える。

だが、授業が始まることを思い出し、机の上に散らばったペンなどを筆箱にしまっていく。

沙月は教科書と筆箱を手に取り、ゆっくりと教室をでる。


沙月の目には、もう涙は浮かんでいない。

負けてはいけない。

あの日のことを思い出し、キッと前を睨む。


沙月は小走りで技術室へ向かった。
< 95 / 100 >

この作品をシェア

pagetop