Red String〜赤い糸〜
そして、光星は話し始めた。


『あの前の日、俺…谷口に
呼ばれて職員室にいたんだ』



谷口…光星が殴った担任


『うん。』



あたしは話を黙って聞いた。



事件の3日前、あたしたちは
進路希望のアンケートを書か
されていた。


高校を出たら、一緒に暮らそう
と言っていたあたしたちは
もちろん就職組み。
あたしもそれでいいと思った。


若さでどうにでもなる
と思っていた。




だけど、それを知った谷口が
光星を呼び出した。



2年間、進学希望だったあたし
が直前になって進路を
変えたこと。




それが
全ての原因だったなんて…
< 30 / 74 >

この作品をシェア

pagetop