珈琲に誘われて
坂道と獲物

休みの日には必ず買い物。
運転出来れば車に乗るのだが生憎のペーパードライバー。
お陰で大量の荷物を持てる腕を手にいれた。


両手に荷物を持って坂を上り、メニューを考えていたら急に左手だけ軽くなった。


「何で…あっ…」


左手に握られていたのはさっきまで野菜や果物が入っていたビニール袋の取っ手部分だけ。
下を見れば中身だった物達が落ちている。
中には坂の下へと脱走をしている物までも。


「嘘でしよ!!??」


慌てて足元の物を拾い逃げていく物達を追いかける



焦る気持ちと「おむすびころりんのお爺さん」の気分を感じながら走った


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