悪魔の熱情リブレット

次の瞬間、アウレリアの胸が輝き出した。

その神々しい光は胸からゆっくりと全身に広がり、ついに彼女の体全てを覆った。

「ティアナ様!?」

「大丈夫なのか、お嬢ちゃん!?」

動揺する悪魔達。




やがて輝きは消え、アウレリアはその場に崩れた。

慌ててシルヴェスターが支える。

「平気~?」

ヴォラクが彼女の顔を覗き込むと、微かな寝息が聞こえた。

「寝てるね~」

「おそらく、アンドラスが生まれ変わるまで…何百年も眠り続けるだろうな」

マルコシアスの言葉に頷きながら、ライナルトは十字架を握り締め微笑んだ。

「今はお休み…ティアナ」



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