神様がくれた夏



そうだよね。


あたしの予想通り、今日それがやってきた。




「…そうだね」




ハシゴをつたって中へと下りていく彼にあたしも続く。




もう随分綺麗になった。


残っていることはもうほとんどない。



もうやることなんてほとんどない。




だめだ、と思うのにどうしよう。


どこか寂しいと思っているあたしがいる。




どうして?



嫌々やっていたのに。


楽しくなんてなかったのに。



肌だって日焼け止めを塗っていたのにすっかり焼けてしまった。




良いことなど1つもない。



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