神様がくれた夏



声がした。


あたしの名前を呼ぶ声が。




もう二度と呼んでくれないだろうと思っていたのに。




やめてほしいなぁ、泣きそうだ。




その声に振り返る。


今一度先輩と視線が合わさった。




「なん、ですか?」




何でそんな絞り出したような声であたしの名前を呼ぶの?



早く退室しないと我慢できない。


最後に泣き顔なんて絶対見せたくない。



すると先輩はグッと唇を噛んだ。



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