窓際のブラウニー


田所さんとメールをしなくなってからまだ1週間も経っていない。


でも、1週間がとても長く感じられた。



「真千子さん、今日行こうかしら。」




気まぐれなお義母さんが、今朝になって行くと言い出した。

昨日の夜までは、今日は休むと言っていたので私はホッとしていた。


会いたいけれど、会うのが怖い。


「今日は、お習字だから私が行かないとみんなが困る。」



複雑な想いで私も用意を始めた。



どんな顔をして会えばいいんだろう。



顔を見たら泣いてしまうかも知れない。



田所さんは、何事もなかったかのように私に微笑み、声をかけるんだ。



そして、私達はただのヘルパーさんと、付き添いの関係に戻る。






< 128 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop