窓際のブラウニー


生きている意味さえわからない。


今日も汚れた風呂場を歯ブラシで磨き、トイレの掃除をする。


穴の開きそうな靴下。

ささくれた指先。



誰も私を気遣ってはくれない。


一人暮らしを始めた息子からの携帯メールだけが私を支えていた。


週に一度あるかないかわからないメール。


私が産んだ子供。

私が育てた子供。


私が生まれてきて良かったと思えるのは、あの子がいるから。







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