旅だて!!二次元へ

「あ、そういやリキヤに聞こうと思った

どうしてりかに最初から本名を名乗ったんだ?」


連は、何となく思っていた事を聞いた。

リキヤはふっと顔を和らげて


「ああ、その事か。

りかは俺が何者か知らないし

その時はコイツには嘘をつきたくない

そう思ったんだ。

だから最初から本名を名乗った。」

「そうか・・・まあ、確かに

彼女はまだ知らなかった・・・けど

もし、知っていたらどうしたんだ?」

「その時は、記憶を消す。

バレたくないからな・・・

家の奴らは面倒だ。見つかったら面倒だ

だから、知っていたら記憶は

間違いなく消していたな。」

「・・・知らなくて良かったな」

「ああ、おかげで彼女と会えた

だから今はその事について

後悔はしていないぞ?

お前に最初に会ったときも最初から

本名を名乗ったのと同じだ。」


そういってリキヤは笑った。

確かに、俺達が最初に出会った時も

リキヤは俺に対して

偽名なんかじゃなく、本名だった。

だから、俺はこいつを信用して

コイツも俺を信用するようになった。

あの日から、俺達は親友になったんだっけ?


「そうだったな・・・

あれがなきゃリキヤとは一生出会わなかった

かも知れないな・・・

俺は最初リキヤのことを変な奴だと思った。」

「そうか・・・

俺だって、レンのことを

二重人格の猫かぶり野郎と思っていた。

だが・・・話してみないと

分らない事もあるな・・・」

「ああ・・・そうだな。」


俺達は、互いに笑いあった。

で、最初の話に戻るのは

思い出を話し終えた後の15分後だった。
< 18 / 25 >

この作品をシェア

pagetop