にゃあー!とお鳴きなさい。
頭に浮かんだ馬鹿げた言葉を、打ち消すようにぶんぶんと頭を振った。
まじ、ありえない。
「---」
”悪かったよ~”
そういや海、そう言ってたよな。
「---」
急に、すっと、もやもやが消えていった。
さっきまであんなにイライラしていたのに。
これは、海がいけないんだ。
男のくせにナヨナヨした態度なんかするから。
「---」
なんか、又むかついてきた。
”珠樹先生~~”
海の猫なで声が聞こえた瞬間、赤信号の横断歩道を歩き出していた。