にゃあー!とお鳴きなさい。


そして、お尻の際、尾てい骨あたりに感じる---撫でられている感触。


それがなんとも言えないほど、気持ちがいい。


でも、

「にゃあー?」

!?

「なぜ?疑問系?ちゃんと、お鳴きなさい」


さっきの声より更にキツイ声音。


有無を言わせないようなその声に、鼻先から、尻尾の先まで、ぞわぞわっと身震いが駆け上がる。


...ん?”尻尾の先”?


なんで、そんなたとえをしたのかわからない。


だけど、そう感じていたんだ----


まるで、”尻尾”があるみたいだって。


「お鳴きなさい!」


ぼんやり、考え事を繰り返していた俺の耳に、更に強い口調で女の人は命令する。


...やっぱり、違和感を感じる。
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