。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「とりあえず出てこいよ。そんなとこ暗くて狭くて怖いだろ?」
あたしが押入れの外に促すと、
「俺は別に閉所恐怖所じゃねぇよ」
と頭を掻きながら、のっそりと出てくる。
「あ、そっか。お前がダメなの高いところだったね!」
思わず笑うと、戒は面白くなさそうに顔を逸らした。
でも
すぐ目の前に立った戒が目を細めて見下ろしてきて、あたしは嫌な意味でドキリと心臓が鳴り、思わず一歩後ずさった。
何か……怖いんですけど…
ぎゅっとマクラを抱きしめて戒を見上げると、
すっ
戒はおもむろに畳みの上に膝をつき、次の瞬間
バッ!!
「すみませんでしたぁ!!!!」
いきなりあたしの足元で
土下座をしだした。