。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
『響輔を利用して黄龍をおびき出そうと思ったが、失敗に終わった。ってことでプランBだ♪』
玄蛇はちっとも痛手に思ってないように楽しそうに笑って、
「プランB?どうゆう作戦よ。聞いてないわよ」
ってか、あたしも響輔のことを考えると―――……玄蛇の話に乗れない…
だけどここで断ったら、今度はあたしの命が危ないかもしれない。
一旦はこいつの言うことを聞き入れるフリをして、こいつの出方を見なきゃ。
『原始的に行こうじゃないか。私は黄龍に直接コンタクトを取る。
君は虎間 戒を引きつけておいてくれないか?』
あたしが虎間 戒を―――……?
『理由なんて何とでもつけられるだろう?とにかくあの二人が揃うと厄介だからね。響輔と虎間が揃うのももっと厄介だが』
「朔羅をどうするつもり?」
あたしは朔羅がどうなろうと知ったことではないが、こいつが何をしようとしているのかは気になる。
『どうするつもりもないさ。ただの“健全”なデートさ♪ただ単に興味があるから♪』
玄蛇は“健全”と言うところをわざと強調して言った。
『大丈夫さ。君の妹をどこかへ連れ込んで犯そうなんて無粋なことは考えてない。
もし私がそのような行動をとっても、きっと彼女に返り討ちにあうだろうしね』
玄蛇が言う言葉はどこまで本気か分からなかった。
『ただ、お喋りしたいだけだよ♪』
お喋り……ねぇ。
「分かったわ」
あたしは玄蛇の言いなりってわけじゃないけど、
あたしの部屋を突き止めた虎間 戒と、もっとちゃんと喋ってみたいと思っていたのは事実だし。
それに、聞きたいこともあったし。
「いいわ。そのプランBとやらで行きましょ?」
あたしは挑発的に笑った。