。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



「まぁ鴇田の野郎は怖かねぇけど、いけすかねぇヤツには間違いねぇよな。あたしアイツ嫌い」


「知ってるよ~だけど僕のことも嫌いにならないでね♪」


タイガはあたしの向かい側でにこにこ。


嫌いも何もよく知らねぇし。苦手なのは確かだけどな。


ま、あの陰険蛇田よりはとっつきやすいのは確かだ。


「うさぎちゃん見て~これスイカがおまけに入ってる♪しかも星型☆」


タイガは柄の長いスプーンでスイカをすくってあたしに見せてくれた。


「わ、ホントだ!可愛い~」


「色もきれいだしね。マンゴーとかキウイとか入れてデラックスバージョンにすればもっときれいだと思わない?」


「それ、いいな♪形もスペードやクローバーなんかにして。夏フェアの参考にしよっと♪」


「オレンジの半切れなんか添えるのも良くない?♪」


………


ヤバイ。


あたし、何こんな話しちゃってんの??なんかすっげぇこいつと意見が合うっての??


楽しいし!


可愛い男の子が大好きってい言う変態野郎なくせして、おネエ店長みてぇな女っぽいのじゃないし。


どっちかって言うと仕草や声は男っぽい。『黙ってりゃ』爽やかだしな。


ワイルドじゃねぇけど、『黙ってりゃ』インテリモテサラリーマンってところだな。


あくまで『黙ってりゃ』の話しだが。


でも“男~”って感じがしねぇのは、こいつが誰かに似てるからだ。


何て言うか若い男、独特な嫌悪感を抱かない。


顔とか雰囲気じゃなくて…この感じ……


う゛~~ん…と考えていると、


「うさぎちゃん、アイス溶けちゃうよ~早く食べないと」


と急かされてあたしは慌ててスプーンを伸ばした。


「はい、大きいイチゴと一緒にどーぞ」コロンとイチゴを手前に差し出されて、


気付いた。




『朔羅~早く食わねぇと溶けるぞ?』




こいつ―――





千里に似てるんだ。






< 505 / 776 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop