。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「ところであんなドレス買うて、どっかパーティーでも行くん?」
急に聞かれて、あたしは目をパチパチ。
こいつ、知らなかったの?
「10月の龍崎グループのパーティーあたしも出席なの♪あたしをエスコートしてもよろしくてよ♪」
そう言ってやると、
「ほんまかいな」
と響輔ははっきりと表情を歪めた。
「ちょっとぉ!何なのよその反応は!!」
鴇田にパーティーのことを言われたときは、はっきり言ってノリ気じゃなかった。
だって青龍会の大々的なパーティーと言えば、かなり大掛かりなパーティーでしょ。
各界の大物たちがわんさか集まるパーティーなんてつまんないじゃない。
楽しくも無いのに愛想笑顔を振りまいて、分かってもないのに会話を合わせたり、そんなのガラじゃないわ。
でも、響輔が参加と聞いて行く気になった。
「セクハラおやじからあたしを守ってよ」
そう言ってやると、
「あんたが黙ってやられるタマ?」
と響輔が目を細める。
ふん、あたしのことをよぉく分かってんじゃない。
「まぁパーティーのことは分かったわ。ほな、ドレス選びも終わったし、ちょっと行きたいとこあんねん。
付き合うてくれる?」
「あら♪いいわよ♪♪」
仮にもドレス選びに付き合ってくれたわけだし。
笑顔で返すと、
「ほんま?」
にやり、と響輔が笑った―――気がした。