。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
トラブル!?
◆ トラブル!? ◆
花火大会から三日経った。
三日間、バイトや家事は何とかこなしたけれど、それ以外あたしは極力戒に近づかないよう、用が済んだら部屋に引きこもるという状態を繰り返していた。
あからさまに戒を避けている態度にも、あいつは特に何か言ってくる様子はなかった。
とりあえず……
生理が落ち着くまで様子みてみよう。
そう考えて理由付けるけど、ホントのところは戒にどう接していいのか分からなかったんだ…
また…不用意に戒に触れてしまって、あからさまな拒絶を見せたらあいつが傷つくと思ったから。
叔父貴とも三日間連絡を取っていない。
もともと放任主義ではあったし、今更連絡がないことにあれこれ考えたりはしない。
ってか今連絡あっても逆にどう接すればいいのか分からないし。
でもこの三日間で昨日の夜一回だけドクターから連絡があった。
その電話で、蛇田は出血の量が酷かったものの、これと言った外傷はなく体の方は順調に回復してきているらしい。
ってかアイツもしぶといよな。
車のボンネットが大破すると言う大きな事故に巻き込まれたにも関わらず、骨一本折らずに済んだ。
キセキって言えば奇跡だけど、悪運だけは強い…
その後事故の後処理で、前方を走っていた車の持ち主と揉めているっぽいが。
まぁその点も心配ないだろう。
何せ相手は“あの”蛇田だ。
骨の髄まで金巻き上げられて、地獄行きだな。
と、まぁあいつの事情はさておき、
この日もバイトを終えて、夕食を作る準備の前に休憩しがてら自分の部屋のベッドで寝転んでいるときだった。
「さ~くぅ~ら~さ~ん♪あっそびま~しょ~♪♪」
あたしの機嫌とは反対に、戒のよそ行きの声(メガネの声)が明るく聞こえてきて、
あたしは顔を上げた。