。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。


戒―――……


あいつも三日間沈黙していたが、一体何だってんだよ。


あたしは怪訝そうに扉を見やり、それでも応えないことを決め込んだ。


今はまだ戒と話せない。


寝たフリをして返事をかえさずに居ると、


ドンドン!


扉を叩く音が。


「さっくら~さ~~~ん!♪あっそびましょ~★」


ドンドン!


またも扉を力強く叩かれて、


何だってんだよ!ってか「遊びましょう」ってお前は小学生のガキか!ふざけてんのか!


「しつけぇんだよ!!お前ぁ!!」


あたしは戒のお誘い(?)に根負けして、乱暴に部屋の扉を開けた。


バンっ!


思い切り扉を開けた先には、


「………朔羅」





困惑した表情のリコが突っ立っていた。




「え?リコ!?ど、どーしたの??」


「僕が呼んだんだよ♪朔羅さんが元気なかったから、川上さん呼んだらちょっとは元気出るかな~って思って」


リコの背後からにゅっと戒が姿を現す。


「そう言うこと…ごめんね、連絡もなしに急に来ちゃって」


と、呼ばれた方のリコは申し訳なさそうにちょっと俯いている。


「…いや!全然!!ってかびっくりして」


慌てて手を振ると、リコは安心したように頬を緩ませた。




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