。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。

秘密会議!?



◆ 秘密会議!? ◆

―――




「裏カジノ潜入を延期!?」


キョウスケの話とやらはどうやらクラブZ潜入の延期の話だった。


「ええ。戒さんがあんな状態なので下手な動きは取れません。


少しの気の緩みが命を落とす危険性に繋がります」


随分物騒なことをキョウスケは淡々と説明して、


「ま、まぁそうだよな…ただでさえ心配なのに、無理させれねぇしな」


あたしは頷いた。


「こんな状況ですからね、


青龍会本部に行く約束も延期にしてもらった方が得策でしょう」


キョウスケが無表情に説明してきて、あたしはそれにも頷いた。


「てか鴇田から連絡あったか?いつ連れていってくれんだよ。あいつ忘れてんじゃねぇの?」


あたしだって忘れてたし。


「三日ほど前にありましたよ。あの人そうゆうとこ律儀ですから」


キョウスケはさも当たり前のようにさらり。


キョウスケ…あたしより鴇田のこと理解してんな。


「てかそうゆうこと早く言えよ!」


「忘れてました」


とキョウスケはあっさり告白。


おめぇの方が忘れっぽいじゃねぇかよ!てか相変わらずマイペースだな。


「予定としてはクラブZ潜入の翌々日ぐらいに予定していましたが、


どうしても外せない私用が出来たと今日お断りしたら…


あまり戒さんの不調を知られたくなかったので」


「得策だな。弱ってるところをまた付け入られるかもしれねぇしな」


あたしとキョウスケは真剣な表情で頷いて、


「ドクターにも口止めしておきましたよ。彼はまぁ…その意味を色々想像して一人で楽しそうでしたが…」


「ああ、あいつも相変わらずだな。


んで?鴇田の反応はどうだった」


あたしが呆れながら聞くと、


「鴇田さんはあっさり頷きました。詮索されなかったです。


どうやら向こうもどうしても外せない“私用”がありそうですけどね」


「その“私用”てのは何でぃ。


まさか結婚式の打ち合わせとかじゃねぇだろうな」


昨日見た。鴇田とキリさんが仲良く歩いているのを。


あいつが結婚式の打ち合わせとか、想像したらキモっ。


キリさんのウェディングドレス姿はきれーそうだけどよ。


「それは違うみたいですよ。会社の方でバタバタしてるみたいで。


詳しくは教えてくれませんでしたが」


てことは、叔父貴も忙しいってことか…


「詳しく教えられてもね」


「とりあえずは先に新垣さんの問題を片付けるのがいいかと。


今日お嬢は彼女と一緒だったんでしょう?何か分かりました?」


キョウスケが聞いてきて、あたしは内緒話をするようにちょっとキョウスケの顔に顔を近づけた。




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