。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



と、とりあえずこの状況から何とか脱出しなければ!


「お、叔父貴の気持ちは分かったけど、あ、あたしには戒と言う(怖い)婚約者がいるわけで!!」


あたふたと説明をすると、叔父貴は無表情であたしを見下ろしてきた。


また……


また、この顔。


前回叔父貴と喧嘩をしたときだった。(って言うかあれはあたしが一方的に怒ってただけだけど)


でもあのときのように、あたしの気持ちに、あたしの疑問に、あたしの不安に


叔父貴は無表情と言う仮面を被って、


答えを飲み込んだ。


叔父貴が何かを隠していることは分かっていたけど、でもそれとこの告白とどう関係しているのか…


もしかして全然違うかもしれないけど。


でも




「……叔父貴があたしを戒の婚約者にしたんだろ?


戒と結婚するよう仕向けたのは叔父貴だろ?




何で今頃になってそんなこと言うんだよ」





何で今更になってあたしの気持ちをかき乱すことするんだよ。


そっとしておいて欲しかった。


戒と婚約することをあいつの口から聞かされて、あたしは叔父貴に裏切られたと思った。



深く、深く―――


傷ついた。


悲しかった―――





ずっと好きだったのに―――………





でも、あのときあたしの手を取ってあたしを救い出してくれたのは、





紛れもない戒、本人―――





あいつが居なけりゃ、あたしはここまで浮上できなかった。






あたしは






戒が好き






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