オノマトペ


「……えへへ……ごしょがわらくん、だいす、き……だよぉ……」

星の世界ではなく、元の静かなテント内。

寝袋から両腕を出し、むにゃむにゃと寝言を言いながら五所川原を抱きしめているつもりの花音。

だが、実際に抱き“絞めて”いたのは。

「ぐ、ぐるし……が、がのっ……んん~……」

兄、拓斗の首であった。

それを花音の相棒である五所川原は、いつもと変わりないきりっとした眼で、枕元から静かに見守っていた。










そして、更にそれをうっふーんなスレンダー美女家庭科教師に激写されていたという、楽しかった林間学校の思い出。





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