桜花舞うとき、きみを想う
その翌日のことだった。
ぼくは仲間たちと広い食堂で昼食を取っていた。
そろそろ食べ終わり、午後の訓練へ向けて準備にかかろうかという頃、ぼくの名前を呼ぶ声が聞こえた。
見ると、食堂の入り口に清水さんが立っていた。
「食事が終わったら、わたしのところへ来なさい」
清水さんはそう告げ、指導員室のほうへ去って行った。
「お前、何したんだよ、教官に呼び出しくらうなんて、余程のことだぞ」
同じ食卓を囲む仲間が心配そうに言ったが、ぼくは心当たりはないとだけ言って、すぐに食堂を飛び出した。
「やあ、もう来たのか。急がせてしまったかな」
清水さんは、口元にわずかに笑みを浮かべ、ぼくを迎えた。
「約束通り、飛行機に乗せてやろうと思ってね。ちょうど時間が取れそうだったから、声をかけた」
心当たりがないとはいえ、呼び出しの理由にあれこれ考えを巡らしたぼくは、それがかつての約束を実行するためだったとわかり、安堵した。