アゲハ~約束~
 うずくまった彼女の背中に、夏梅が、触れる。

 幸人は、これ以上言ってやれることを見つけられず、ただ、そこに立ち尽くす。

 波の音だけが、三人を包む。



 ――――――――でも。



 人の強い想いは。



 時に、奇跡を起こす。




 ――――優しく。


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