アゲハ~約束~
「あ、ちょっと、待ちなさいよ!」

「はーやく現像しよーっと!!」

「ルー!」



 ―――こんな風に、浜辺で追いかけっこなんて、べたなことまでしちゃったりして。



「ねぇ、アゲハ。夏になったら、また来ようよ。みんなで泳ぎに来よう。」

「・・・うん。」



 幸せボケしてた。


 与えられる幸せは湯船の中の湯のようになって、


アゲハは一日中それに首まで浸かって身体を温めていた。



 気持ちのよい、日々。





 幸せな、日々。



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