《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
十一巻*弟が編入生?
風呂に入ろうと服を脱ぎ始めた刹那。


脱衣所の扉を誰かが叩いた。



「花奏…か?」



「当主様の使いで参った者です…知弥様に少しお話が…」


「俺に?」



俺は再び、花奏の祖母に呼び出された。

俺は緩めたネクタイをまたキチンと結び直す。



再び、二人だけで祖母と対面する。


「花奏の貞操を奪うのは…待って欲しいのです。知弥様」


「先ほどは仲良くと・・・」


「花奏の気はまだ、弱い…しかしまもなく…私は当主の座を讓る。まだ、早いと思いながらも…己の寿命じゃあ、仕方がない」


花奏の祖母は溜息に混じりに俺に言い放つ。


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