《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
俺の腕を枕代わりにして、先に眠ってしまった花奏。


寝顔はいっそ幼さを見せる。
やはり、まだ16歳の少女。


もともと、学園の女生徒たちを恋愛対象に等、意識して、見たコトがなかった。



俺は結局、ほとんど眠れず、朝を迎えた。


俺の腕に頭を乗せている眠る花奏。
俺は起こさないように、そっと、腕を抜いて、寝床から出て、早朝の庭を散策。



場所が都心だと言うのに、安倍邸の空気だけは全く淀みがなく清らかで澄んでいた。



「1,2,3…」



池の辺りで竹刀を振り剣道の稽古に励む笹倉。



「早朝から剣道の稽古か…笹倉」



「…おはようございます…小笠原先生」


「おはよう」





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