《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
知弥は小笠原家の当主。私は安倍家の当主。


私は一族の名を荷なっている。お祖母様から当主の座を譲り受け、『妃女神』の力も授かった。


まだ、日の浅い私は、色んな意味で、当主としての自覚、品格、実力も備わっていない。



「私…当主としてやっていけるかな?」


「お前以外に誰かいる?」


「誰も居ない」


「なら、やるしかないだろ?」


「うん」


「お祖母様にお前を一人前にしてくれと頼まれたが…お前にその気がなければ、一人前にはなれない」


「うん」


「俺もお前に教えてやるほど…一人前とは言えない。でも、貪欲に強さを求めてる。己の気を高めて、更に精進を重ねて、極みを目指している」


「知弥らしい」




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