《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
当然と言われても、見た限りでは普通の部屋だし。



「操作すれば普通の番組もやってるぞ」


「観ないから付けないで…」


「たくっ…いつかは俺たちもヤるんだから…少しは学習しておけよ」


「学習って言われても…」

 
* * *


互いに別々に入浴。

私がバスルームから戻ると、知弥は対極刀の手入れをしていた。


知弥はこの部屋に入って、まだ、一度も私に触れていない。


いつもの冗談は飛び出すけど、煩悩を断つと言う言葉に偽りはない。


「どうした?」


「帝様の命は特別なんだね」


「ありがたいコトだ。失敗は一族の名を汚す。許されないコトだ」


「・・・」







< 146 / 212 >

この作品をシェア

pagetop