《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~

狐に嫁入り~花奏side~

「父上も酷い!!」


私は白無垢姿、爽爾君は紋付袴に着せられた。仙狐の眠る場所は断崖絶壁の下。
私たちの周囲には天狐の力によって結界が張られ、逃げるコトができなかった。

私を逃がそうとした爽爾君も私と同じで餌となる運命にあった。



「ゴメンね…爽爾君」


「いいよ~別に。だって何だか…二人で祝言挙げてるみたいで嬉しい」


「え、あ…」


考えたら…私と知弥は結婚式挙げてなかったなぁー。


やっぱり、挙式は白無垢に紋付袴?でも、知弥の銀髪に似合うのはやっぱりタキシードかな?


私もウエディングドレス着たいし、式はチャペルがいいなぁー


こんな生きるか死ぬかの瀬戸際で私、何考えているんだろう?
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