《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「「!!?」」



誰かが、仙狐の躰に刃を振り下ろした。



紅い瞳に髪、2本の角。私の躰をお姫様抱っこしたのは鬼。


でも、滋弥君とは少し違う。


「お前は誰と結婚するんだ?」


「知弥?」


元の崖に私と知弥は舞い降りる。


仙狐の姿は紅い水晶の中に閉じ込められていた。出ようと激しく藻掻き、抵抗する。


「浄化しろ」


知弥は私に天狐に奪われたはずの鏡を手渡す。


「俺の力では仙狐は紅蓮地獄の苦しみを味わい…滅してしまう…お前のその優しい力で…仙狐を浄化してやれ」


「うん」









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