《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
閑音君たちに審判をお願いして、私たちは防具を身につける。


私と先生は対極した位置に佇む。



面越しに見える小笠原先生の紫色の瞳。


凛とした光を放ちながら、鋭く獰猛な目つきに私を見つめる。


私も先生と同じくらい鋭く見つめ返した。



心の雑念を取り払い、全神経を集中させる。



隙を見せては、負けるーーー・・・



「やぁああーん!!」


互いに居合の声を高々と上げ、勝負に挑み合う。



一瞬の隙を狙った、戦い。


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