《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
SHRが終わり、廊下に出た先生を追い駆けた。



「待って!小笠原先生!!」



「んっ?」


私は先生の上着の袖を掴んだ。



「この手紙…先生が私に…」


「手紙?」


私は手紙を先生に差し出した。



「人目を憚らず、俺に恋文を渡すなんて、お前も随分と大胆だな…」


「そうじゃあなくて…先生が私に…」


「俺がお前に手紙を…クッ…冗談を言うな」


先生特有の喉で噛み殺した笑いを漏らし、私に手紙を突き返す。
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