《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
妖たちが動き始めている。


俺と花奏の結婚に脅威を感じてるのか?
花奏の秘めた力に惹かれてるのか…



簡単に、花奏とは結婚出来そうにない。


俺は透視で見た待ち合わせの場所に足を向ける。



木々の茂った裏庭。

俺は太い樹の幹に隠れて、花奏を盗み見た。


木漏れ日の光が花奏のツヤのある長い髪を輝かせる。



花奏の元に来たのは隣のクラスの冴えない痩せ男の鈴木志郎(スズキシロウ)



「鈴木くんが私に?」


「安倍さん・・・僕はずっと君のことを…」



ベタな告白しやがって、俺は噛み殺しながら笑う。


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