《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「誰かいる・・・」


「えっ!?」



俺の笑い声が漏れたらしい。


その場に蹲って、二人の視線を掻い潜る。



「…この間はどーも」


俺の目の前に現れたのは白い着物を着た金髪の妖狐・爽爾(ソウジ)


妖狐族の当主・天狐の3番目の息子。



爽爾には借りがあった。ヤツのせいで、この間の幽霊は封じ損ねてしまった。



フサフサした爽爾の九尾の尻尾が伸び、俺に向かって、勢い良く向かってくる。



爽爾の尻尾があたりの木々をなぎ倒す。



「コン…その女を捕らえよ!!」


鈴木に向かって、爽爾が叫んだ。鈴木は爽爾の手下らしい。











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