《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「退却だ!!コン」


主の爽爾も、呆気なく退却。
ふたりは姿を消してしまった。



「たくっ、つまらん…」


俺は仕方なく鞘に二つの劍を戻した。



「大丈夫か?」


「え、あ…」



その場にしゃがみこんだ花奏に手を差し伸べる。


「彼らは…?」


「妖狐だ…お前…妖を見たのは初めてか?」



「へ、あ…家にある屏風では見たコトあるけど、ものほんは初めて」


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