《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「知弥様は吸血鬼としてではなく、人として生きるコトを選択。強い気を纏い、吸血鬼としての本能を抑えこんでいます。しかし、気が強ければ強いほど、吸血鬼としての力も強くなる。知弥様自身もたぶん、気づいていると思いますが…必死に抵抗を繰り返している…月が満ちる度に、私は知弥様の身を按じます」



「・・・」



「反動が怖いんです…」



「反動ですか…」



「滋弥様のように、我を失い、血を闇雲に求める劣等な吸血鬼となり24時間、幽閉されるような姿は見たくない」



「滋弥様?」



「知弥様の弟です」



先生に弟がいたんだーーー・・・

改めて感じた私は先生のコトまだ、何も知らないって。






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