《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「回復の力か…なら、何度、噛み痕を残しても消せるか…便利な力だ…」



「あのねぇ~」



「…もう一度…吸わせろ…花奏」

あれ程、忌み嫌った吸血行為のはずなのに。



俺の躰は花奏の血を欲し貪欲に求める。




彼女の血はまるで、麻薬。



一度、味わえば、求めずにはいられない魅惑的な味を秘めている。



気の力と共に強くなる吸血鬼の力。


己の持って生まれた属性を否定してばかりでは、そのまま、吸血鬼の力に支配されてしまう。


千早の言葉通り、妖の姿も受け入れて、俺は更なる強さを求める。






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