《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「花奏…俺はお前の血しか吸わない…だから、俺の嫁になれ」



「・・・」



「返事はなしか…」


「え、あ…もうそれはキマったことでしょ?」


「お前の中ではキマってるのか。なら、返事など訊く必要もないか…安倍家の婚儀のしきたりに従って…満ちた月の夜…お前を奪いにいく」



「あ、はい・・・」



終始、頬を染めて、花奏は躊躇った様相を見せる。



あどけない少女の顔に容姿。


艶など全く感じないが、俺は花奏の血の虜囚になっていた。




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